ハリケーンや台風の進路予報の精度向上に北極海での気象観測強化が有効

 近年、ハリケーンや台風により甚大な気象災害の発生頻度が増加していますが、ハリケーンや台風の進路予報に大きな誤差を引き起こす上空の大気循環場の条件は十分に検証されていませんでした。
 北見工業大学(学長:鈴木聡一郎)の佐藤和敏助教、国立極地研究所(所長:中村卓司)の猪上淳准教授、海洋研究開発機構(理事長:松永是)の山崎哲研究員の研究チームは、2007〜2019年に北大西洋上で発生したハリケーンの進路予報の精度に着目し、ハリケーンの進路予報精度に影響を与える上空の大気循環を調べました。その結果、北極海での気象観測強化がハリケーンや台風の進路予報の精度向上に有効であることを明らかにしました。  
 精度の高い気象情報は一次産業など本学の位置するオホーツク地域社会に大きく貢献することから、地域の気象観測網体制の構築と北極域観測との連携など、本研究の更なる展開が期待されます。

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